死ぬまでに行きたい海 / 岸本佐知子

翻訳家・岸本佐知子による、ささやかな旅にまつわるエッセイ集。

かつての勤務先があった赤坂からいろんなお店が消えたなか英和辞典を買った書店だけは残っていたり、ホームの片側が海に開けた、駅と工場と海以外は何もない海芝浦の風景を確かめたくて再訪したり、想像力を掻き立てられる駅名のYRP野比を実際に訪ねバスで「光の丘」へ向かったり。尋ねる場所は近所や隣県であることも多いものの、そこにも旅の喜びや発見があり、喚起される過去の記憶がある。

ぼやけていたり、昼の光の下でクリアに見えたり、記憶そのもののような揺らぎを持った岸本自身による写真も魅力的なエッセイ22篇を収録。

大きさ:：24.5x24.5 cm
出版年：2020年
印刷：カラー
ページ: 192 pages