My Grandfather’s Tree / Max Lamb

イギリス、ヨークシャーの丘に広がる農園に住むマックス・ラムの祖父。彼が住む古い家畜小屋を改築した家のそばには、巨大なトリネコの木が立っていた。200年近い樹齢を持ち、晴れた日には木に登ればはるか先のヨーク大聖堂だって見えた。

しかしその茎が腐りはじめ、ラムは祖父の家や祖父自身に危害が及ぶ前にその木を切ることにした。祖父とともに生きてきたその木が、切られた後も祖父と暮らせる方法で。ラムはこの木を上から下に、一定間隔で切りすすめ、131の丸太に分ける。それらは、例えばスツールやテーブルなど、家具として使うには丁度良い高さ・大きさだった。そのような方法で、ラムは祖父とトリネコの木が共存し続ける方法を編み出した。

本書は、131の丸太の写真やトリネコの木にまつわるエピソード、丸太に切り分ける作業風景のドキュメントなどで構成。切り分けが全て終わった後に、丸太を木のように並べた写真も。

土地の歴史や人と環境の共存、そして家族の記憶など、様々なことを語りかけてくれる一冊。

大きさ: 22.9 x 12.5 cm
出版年: 2015
デザイナー: Abake
印刷: モノクロ
ページ: 128
言語: 英語 / English