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mono.kultur #35: Marina Abramovic

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毎号ひとりのクリエーターにじっくりとインタビューを行うベルリン発カルチャー・マガジン「mono.kultur」。35号目は、 過去四十年にわたりパフォーマンスアートの第一人者として、その名を世界に轟かせるマリーナ・アブラモヴィッチ。若い頃は、自らの肉体を傷つける過激なパフォーマンスで知られていた。例えば、社会主義者でありセルビア正教会の信者であった家族をモチーフにした「Lips for Thomas」は、カミソリで腹に星を描き、自らを鞭でうち、そして氷の十字架に全裸で横たわるというもので、途中意識を失った彼女を観客が救出し、パフォーマンスが終了した。

2000年以降はパフォーマンスアートの歴史を包括し体系づける活動にも熱心に取り組み、2005年にはパフォーマンスアート史のマスターピースを7つ再演する連続イベントをグッゲンハイム美術館で行っている。この時演じられたのは、ヴィト・アコンチ、ヨーゼフ・ボイス、ヴァリー・エクスポート、ブルース・ナウマンらの作品。2010年にMoMAで行われ、85万人を動員したという回顧展「The Artist is Present」では、展示期間中、微動だにせず椅子に座り続け、来場した観客に一対一で向き合うというパフォーマンスも行った。近年は、ハリウッドスターやミュージシャンらとの共演も増え、商業主義的とのも批判も多く、LA MoCAで彼女が企画したパーティー(テーブルに空いた穴から顔をだしたダンサー達の視線のなか、人々が食事をするというもの)は、イヴォンヌ・ライナー等からダンサーを搾取していると強い批判を浴びた。

現在はニューヨーク郊外に自身の名を冠したパフォーマンスアートの美術館、マリナ・アブラモヴィッチ・インスティテュートを建設中で、2015年にオープンを予定している。その特異な主旨(来場者は白衣とヘッドウォンを身につけ、車椅子に乗せられ、ガイドが部屋から部屋へと案内する。全てをまわるには6時間を要する)も、今後もさまざまな議論を呼び起こしそう。今や美術界のみならずさまざまな業界から強く注目されるアブラモビッチ。67歳にしてエネルギッシュに未来を語る彼女の視線の先に広がっているであろう、豊かなアートの地平を探る。

一部日本語訳付き(差し込み)

出版社: mono kultur
出版年: 2013
印刷: カラー
ページ: 44
言語: 日本語 / Japanese, 英語 / English

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